公共下水道と浄化槽
お部屋探しをする時のみならず、家を買う、家を建てるというときに重要なポイントとして、
下水は通っている?
水洗トイレ?
ということだと思います。
今は水洗以外のトイレを知らないという方は結構増えてきました。
「簡易水洗ってなんですか?」
便器は洋式で水洗っぽいですが、出る水の量は少なくて汲みとりも必要です。
とお話しすると・・・・選択から除外されることも多々あります。
ちなみに水洗トイレといっても水洗には二通りあるのはご存じですか?
本下水とか、公共下水道とか言われるタイプが、
各家庭から排水管を通って、建物の敷地内から道路下を流れる下水道管を通って公共の下水処理施設まで流れていくタイプです。
もう一つが浄化槽と言って、各家庭からでた排水や汚水は敷地内の浄化槽できれいにして排水溝や川に流すタイプです。
水洗になっている建物の敷地内には数個の汚水枡があります。
公共下水道だけの場合はこれ↑だけですが、浄化槽の場合は、敷地内、アパートだと駐車スペース辺りに下記↓のようなマンホールが二つ三つあります。
さらに浄化槽を動かすモーターが動いています。
賃貸物件においては、水洗トイレに変わりはないからどちらでもあまり関係ないんじゃない?と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、お手入れの方法など若干違ってきます。
1.浄化槽だと下水道料金がかかりません
花巻市の場合は、上水道の使用量=下水道使用量 と見なして請求が来ます。
自分の借りているお部屋がどちらかわからない時には水道検針票を見ると、水洗なのに下水道料金が請求されていなければ浄化槽による水洗トイレになります。
下水道料金がかからない分安いのはラッキーということもありますが、メンテナンス一部負担ということで共益費に含まれている物件もあります。
2.浄化槽の場合の排水には注意!!!
浄化槽は、各排水部から流れてくる雑排水や汚水をバクテリアが綺麗にしてくれています。
生き物が綺麗にしてくれているのです。
ということで、汚いものをいっぱい流したり、バクテリアを殺してしまうようなものを流さないように気をつけなければなりません。
バクテリアが弱まったり、死滅すると分解が出来なくて悪臭が発生してしまいます。
お掃除をする場合、浄化槽では中性洗剤を使用しなければなりません。
浄化槽用のトイレ洗剤を使わないといけません。
酸性、アルカリ性、塩素系は避けなければなりません。
そろそろ年末に向けて大掃除をしなくっちゃということで念入りに掃除するのは良いのですが、
トイレにこびりついた黄ばみを取るのに、●ンポールなど使用しちゃダメということなのです。
じゃあどうすれば?となった時には、
黄ばんだ部分にトイレットペーパーで塩素系洗剤を垂らして湿布状態でしばらくおき、
汚れが取れたらそのトイレットペーパーは流さずに割りばしなどで回収しましょう。
お風呂場のカビも同じです。超強力カビ取り剤などを使わないように。これも湿布方式でカビの除去を致しましょう。
又は「浄化槽用洗剤」で検索すると多くはないですが出てきますのでそれをご利用ください。
非中性洗剤を使用していなくても、台所から野菜くずや魚屑などを流す、トイレットペーパーの使い過ぎ、多くの排水を出すなどもバクテリアの力は弱まるようですからお気をつけてください。
これに関しては、普通の下水道でも同じです。
油を排水口に直接捨てるなんていうことは絶対にしないでください。
排水管が動脈硬化みたいになって、流れが悪くなりますし、自分の所のみならず全体にも影響を与えてしまいます。
3.浄化槽設置者には法定点検が義務付けられています。
これは、借りている方(一戸建てを借りている方は関係しますが)には関係ないですが、大家さんや、一戸建てを建てる、購入するという方には関係してきます。
また数年に一度は沈殿している汚泥物を汲みとらないとなりません。
また一戸建てでしばらく空家にする場合でも浄化槽は作動させ続けなければなりません。業者さんに相談してみないとなりません。
いきなりブレーカーを切ると大変なことになります。
ということで、水洗トイレと行っても二通りありますので確認してみてください。
浄化槽の大家さんは、入居者が決まったら、ちょっとした注意事項として書いてお渡ししてあげると協力してくれるのではないでしょうか。